年末年始の食卓を豪華にしてくれるカニですが、タラバガニは「実はカニではない」と聞いて驚く方もいるかもしれません。見た目はカニそのものなのに、分類の上ではヤドカリの仲間とされています。この記事では、タラバガニの足の数やズワイガニとの違い、そしてどちらが高級なのかを、はじめての方にもわかりやすく整理してご紹介します。
タラバガニはカニじゃないって本当?
結論からいうと、タラバガニは生物学的には「本物のカニ」ではありません。見た目はカニそっくりですが、分類の上ではヤドカリ下目(異尾下目)というグループに属し、ヤドカリの仲間として扱われています。
研究によると、カニとヤドカリの祖先は近い関係にあり、タラバガニはカニに似た姿へ独立して進化したと考えられています。姿が似ていても、体のつくりはヤドカリ寄りというわけですね。
「カニの王様」と呼ばれる理由
タラバガニは大きいものだと脚を広げた幅が1メートル近くに達することもあり、その堂々とした姿から「カニの王様」とも呼ばれています。
おもに北の冷たい海に生息する大型の甲殻類で、太い脚にぎっしり詰まった身が特徴です。カニではなくヤドカリの仲間でありながら、王様と呼ばれるほど親しまれている存在だといえます。
タラバガニの足の数は何本?ズワイガニとの違い
カニの足は、一番前にあるハサミも含めて数えるのが一般的です。ズワイガニのような本物のカニは、ハサミ1対と歩くための脚4対を合わせて、合計10本の足を持っています。
一方で、タラバガニの足は外から見えるものが8本しかありません。ハサミ1対に加えて、歩くための脚が3対しかないためです。この見た目の違いが、両者を見分ける大きな手がかりになります。
ズワイガニとタラバガニの違い
| 項目 | ズワイガニ | タラバガニ |
|---|---|---|
| 分類 | 本物のカニ | ヤドカリの仲間(ヤドカリ下目) |
| 見える足の数 | 10本 | 8本 |
| 足の内訳 | ハサミ1対+歩く脚4対 | ハサミ1対+歩く脚3対 |
| 味の傾向 | 上品な甘みと繊細な身 | ボリュームと食べごたえ |
なぜカニとヤドカリで足の数が違うのか
足の数が違うのは、タラバガニがヤドカリの仲間だからです。本物のカニは歩くための脚を4対持ちますが、タラバガニは4対目の脚が小さく退化しています。
そのため外からは3対しか見えず、ハサミと合わせて8本に見えるのです。10本が8本に減ったというより、もともとあった1対が隠れていると考えるとわかりやすいでしょう。足の本数そのものが少ない別の生き物というわけではありません。
甲羅の中に隠れた足の役割
退化した4対目の脚は、甲羅の内側にあるえらの周りに折りたたまれています。この隠れた脚は歩くためではなく、えらを掃除する役目を担っているとされています。
同じヤドカリの仲間にも、小さな脚を体の内側に隠している種類が知られています。足の数の違いは、こうした仲間どうしの共通点からも説明できるのです。見えない脚にも、きちんと役割があるのですね。
ズワイガニとタラバガニはどっちが高級?
どちらが高級かは、一概には決められません。味の好みや時期によって評価が分かれるためです。
ズワイガニは身に上品な甘みがあり、繊細な味わいで人気があります。タラバガニは大きな体とボリュームが魅力で、食べごたえを重視する方に好まれる傾向があります。見た目の豪華さで選ぶ方もいれば、味の奥深さで選ぶ方もいるという具合です。贈りものには華やかなタラバガニ、自宅でじっくり味わうならズワイガニといった使い分けも人気があります。
タラバガニの基礎知識
- 分類:ヤドカリ下目(異尾下目)に属するヤドカリの仲間
- 見える足の数:8本(ハサミ1対と歩く脚3対)
- 隠れた足:退化した1対がえらの周りに折りたたまれている
- 別名:その大きさから「カニの王様」とも呼ばれる
味や食感の違いを比べる
ズワイガニは身がやわらかく、カニ本来の甘みを感じやすいのが特徴です。かにしゃぶや刺身など、素材の味を活かす食べ方と相性がよいとされています。
タラバガニは身が太くて食べごたえがあり、焼きガニや鍋にしても存在感があります。繊細な味を楽しむならズワイガニ、豪快に食べたいならタラバガニというように、料理や気分に合わせて選ぶのがよいでしょう。
価格は時期や産地で変わる
カニの価格は、漁獲量や輸入の状況、為替などの影響を受けて大きく変動します。近年は円安や海外での需要の高まりから、どちらも値上がりの傾向が伝えられています。
また、松葉ガニや越前ガニといったズワイガニのブランド品は、非常に高い値段で取引されることもあります。少しでもお得に買いたい方は、カニが安く出回る時期を狙うのがおすすめです。安さにはカニが安い理由もあるので、あわせて知っておくと安心でしょう。
タラバガニやズワイガニ以外のカニ・ヤドカリの仲間
カニの仲間は世界に数千種いるといわれ、毛ガニやサワガニなども身近な存在です。一方、ヤドカリの仲間にはハナサキガニやアブラガニ、陸上で暮らすヤシガニなどがいます。
ハナサキガニは体中をトゲが覆う珍しい見た目で、北海道の一部で水揚げされます。なお、食用に向かないものや毒を持つ種類もいるため、見分けには注意が必要です。身近な買い方としてはコストコで買えるカニも人気があります。
タラバガニとズワイガニの見分け方
いざ売り場で見比べると、どちらがどちらか迷うこともあります。一番わかりやすいのは、やはり足の本数です。見えている足が8本ならタラバガニ、10本ならズワイガニと考えてよいでしょう。
また、タラバガニは甲羅や脚にトゲが多くごつごつしているのに対し、ズワイガニは比較的なめらかで脚が細長いのが特徴です。ゆでて赤くなった姿でも、この違いは見分けやすいといえます。
ちなみに、カニは意外と低カロリーな食材として知られ、カニを食べると太るのかが気になる方にも向いています。
まとめ
タラバガニはカニのような姿をしていますが、分類の上ではヤドカリの仲間でした。足の数は、本物のカニが10本なのに対してタラバガニは8本で、これは退化した脚が甲羅の中に隠れているためです。どちらが高級かは好みや時期によって変わるので、味や予算に合わせて選び、旬のカニを楽しんでみてはいかがでしょうか。

