コロナ禍という特別な状態というのもあり世界的に大人気となった日本向けオンラインカジノに注目が集まっていましたが、さらに注目を集めたのが、日本初のランドカジノとなる大阪 IRです。昨年この計画が大きく動いたことにより、一気に「日本のカジノ」が現実味を帯びてきましたね。さてそこで、今回の記事では意外と知られていない、この日本初のカジノである「大阪 IR」のIR とは何かを分かりやすく説明していこうと思います。
IR とは?
今巷で「大阪 IR」とか「IR 法案」とか呼ばれているIR とは、「IR整備法」のことを指しています。
ではこの「IR整備法」とは一体何なのでしょうか?
IR整備法の正式名称は?
「特定複合観光施設区域整備法」
これがIR整備法の正式名称のようです。
探してみると少しずつ違っていたりする上に難しい…なんだか難しい….そして覚えづらい。そのせいか、通称や略称として
- IR整備法
- 統合型リゾート実施法
- カジノ実施法
- IR実施法
- 統合型リゾート施設実施法
- IR法
などと呼ばれています。ちなみにこのIRは「Integrated Resort」の頭文字をとっています。「統合型リゾート」とか「総合リゾート」の意味ですね。それでは一般的に想像される通常のカジノとの違いを見ていきましょう。
IR整備法の目的とは?
ではこの「IR整備法」の目的は何なのかと言うと「適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ事業の収益を活用して、 IR区域の整備を推進することにより、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現すること」と定義されています。
これを簡単に説明すると、「国の管理下でカジノ施設と国際会議や展示会などのイベントを行えるMICE施設やホテル、カジノ、ショッピングモール、劇場など公私ともに利用できる複合型観光施設を日本に作って運営し、観光客の増加と日本経済の活性化を図ろう」という感じになります。
そして、このIR整備法では「健全なカジノ事業を実現するため、IR整備法ではカジノの設置に関する様々な懸念に万全の対策」を講じているんだそうです。
ではその万全な対策とはどんなものなのでしょうか。
IR 整備法の万全な対策とは?
- 免許等による参入規制
- カジノ施設・機器の規制
- カジノ事業活動の規制等
懸念への対応として
- 依存防止対策(重層的・多段階的な取組)
- マネー・ローンダリング対策
- 暴力団員等の排除
- 青少年の健全育成
以上の項目で万全な対策をとっています。
特に依存防止対策では、細かな部分まで決まっているのでご紹介しましょう。
依存防止対策
誘客時の規制
- 広告・勧誘の制限 (IR区域外におけるビラ配布の禁止等)
- カジノ行為関連景品類 (コンプ)の規制
厳格な入場管理
- マイナンバーカードを利用した入場規制
- 回数制限(7日間で3回・28日間で10回)
- 入場料 1回:6,000円
カジノ施設内の規制
- ATM設置の禁止
- 貸付制限(1,000万円以上のカジノ口座への預入義務)
相談・治療につなげる取組
- 依存防止規程に基づく措置 (本人・家族申出による利用制限措置等)
青少年健全育成
- 20歳未満の者の入場禁止、広告・勧誘の制限等
このような内容になっています。
では現在、このIR整備法が認定されているのはどこなのでしょうか。
IR整備法で認定されたのはどこ?
国にIR 整備計画を申請したのは2ヶ所。そして2023年4月、カジノを含むIRの整備計画が政府によって認定された都道府県は、大阪府 大阪市 夢洲です。2030年の開業に向けて現在着々と進行中です。
そして、現在も政府によって審議中なのが長崎県 佐世保市 ハウステンボスです。
まとめ
IR とは、「IR整備法」のことであり、その正式名称が「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」ということが今回の記事でわかっていただけたと思います。今まではふんわりとしか分からなかったこのIRへの理解が深まってもらえたとともに、今後の大阪 IRの進捗状況にもさらに興味を持って、注目していただければと思います。